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トランプ「コントラクトブリッジ」のルール解説

「コントラクトブリッジ」のルール

 「コントラクトブリッジ」は欧米で大変人気のあるトランプゲームです。いわゆるトリックテイキングゲーム(トリック=1回ごとのミニゲームを複数行い、多くとったほうが勝ちとなるゲーム)で、ルールや戦術は詳しく解説すると非常に複雑ですが、ここでは簡単にある程度プレイするのに必要なルールを解説いたします。
 1組のトランプデッキ52枚を使用し、4人で遊びます。向かい合ったプレイヤー同士がペアとなり、もう一つのペアと対戦します。コントラクトブリッジはコントラクトを決定する「ビッド」と実際にカードを出して勝負する「プレイ」から構成されます。
 ブリッジには攻撃側と守備側があり、次に解説する「ビッド」を「競り落とした組」が「攻撃側」となります。ではまず、ビッドについて解説していきたいと思います。

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ビッド

 ビッドとは以下の二つの要素を決めるプレイヤー4人によるオークションです。

・「デノミネーション」 = どのスート(ハートやスペードなどのマーク)を「切り札」にするか、あるいは「切り札なし」を意味するNT(=ノー・トランプ)にするか
・「オッドトリック」 = 最低何トリック取るか。全13枚のカードを使うので、攻撃側は7トリック以上取らなくてはなりませんので、最低でも1トリック「相手チームより多く取る必要」があります。この「相手チームより何トリック取るか」の宣言で、1〜7まで宣言可能です。

 さて、プレイヤー4人はディーラーから順にビッドしていきます。「1♣」、「2♠」のように宣言していくのですが、条件があります。
 デノミネーションにはランクがあり、♣、♦、♥、♠、NTの順番に強くなっていくので、同じオッドトリックの場合、ランクが下のデノミネーションは宣言できません(例:1♥の後、1♣は宣言できない)。オッドトリックを一つ増やせば(=より多くのトリックを取ることを宣言して)下位ランクのデノミネーションも宣言できます。

 さらにビッドしたくないときは「パス」を宣言することもできます。文字通り自分はビッドしないという意思表示で、相手やパートナーの様子を見たい時はこれを選択します。
 誰かがビッドした後他の三人のプレイヤーがパスした時点でビッドは終了、最後にビッドしたプレイヤーのビッドが「コントラクト」となります。このコントラクトを実際に成功(=「メイクする」と言います)させるために「プレイ」に移ります。
 相手チームがビッドしている時にだけ、「ダブル」を宣言することができます。ダブルを宣言し相手チームがメイクに失敗した時は守備側がボーナス点をもらえます。ただしメイクに成功されてしまうと、より多くの得点を相手に与えてしまうことになります。
 相手チームがダブルを宣言している時、「リダブル」を宣言できます。文字通り、ダブルの得点をさらに倍にするものです。ダブル、リダブルのいずれも、「相手のもくろみより多くトリックを取れる」という自信のある時に宣言します。
 さて、コントラクトが決定されたら、コントラクトを競り落としたプレイヤーが「ディクレアラー」、そのパートナーが「ダミー」と呼ばれます。次に、プレイの解説に移ります。

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プレイ

プレイは、ディクレアラーの左隣のプレイヤーから開始されます。
 トリックの最初のプレイヤーの出すカードは「リード」と呼ばれます。このリードではどんなカードを出しても構いません。オープニングリードが出された時点で、「ダミー」(=ディクレアラーのパートナー)はカードを全員に向けてオープンします。ダミーはディクレアラーの指示通りに以後カードを出していくことになります。
 順番は時計回りに回ります。リードの次以降のプレイヤーは以下の条件を守らなくてはなりません。

1.コントラクトスートがNT以外の場合
・同じスートのカードを持っていたらそのスートのカードを出さなくてはなりません。
・持っていない場合はどのカードでも出せます。
2.コントラクトスートがNTの場合
・どのカードでも出せます。

 さて、4人のプレイヤーがカードを出し終えたら、一番強いカードを出したプレイヤーがそのトリックを取ることができます。カードの強さは以下の条件によって定められます。
・Aが一番強く、以下K、Q、J、10、9...と下がっていき2が一番弱い。

 ただし、コントラクトスートがNT以外の場合は、切り札(「トランプ」)が効果を発揮できます。

・切り札のスートのカードが出された場合、それ以外のスートのカードに無条件に勝つものとします(例:コントラクトが1♥の場合、A♣より2♥の方が強い)。
・切り札同士なら、Aが最強、2が最弱となります。

 さて、トリックを取ったプレイヤーが次のトリックでリードする権利を得ます。同様に、リードの際は好きなカードを出すことができます。
 このようなプレイを13回繰り返し、全てのカードを出し終えたらプレイは終了です。
 攻撃側の取ったトリック数がビッドで宣言した通りか、それ以上なら攻撃側のメイクが成功したことになります。宣言以上に取ったトリック数は「オーバー」としてカウントされ、得点にプラスされます。
 守備側の取ったトリック数が多く、攻撃側の宣言が失敗したらメイク失敗となり、宣言を下回ったトリック数は「ダウン」としてカウントされ、ペナルティとして守備側のチームに得点がプラスされます。

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ラバーブリッジ

 ラバーブリッジとは友人同士で遊ぶ時などに用いられるコントラクトブリッジのゲームの方式です。メイクを成功させた場合のポイントが100点に達したチームが「ゲーム」を取ることが出来、どちらかのチームが2ゲームを先取した(「ラバー」を取ったと言います)時点で終了するというルールのゲームです。

1.オッドトリック(コントラクトで宣言する際の数字)一つあたりをメイクした場合の基本点は

・クラブ・ダイヤの場合20点
・ハート、スペード、NTの場合30点(ただし、NTの場合は10点が別に加算)
となります。

例を挙げると、2♣を宣言した際、メイクが宣言通り成功した場合は
2 x 20 = 40点
となり、3♥を宣言通り成功したら
3 x 30 = 90点
となります。4NTなら、
4 x 30 + 10 = 130点
という計算になります。

2.宣言を上回った、あるいは宣言を下回ってダウンした場合はボーナス点として
・オーバーした分は1つあたり攻撃側に♣、♦なら20点、♥、♠、NTなら30点加算 ・ダウンした分は1つあたり守備側に同様に加算 されます。また、ダブル、リダブルされている場合はこの得点がそれぞれ2倍、4倍になります。
ただし、このボーナス点はゲームを取得するための100点とは別にカウントされます。ゲームを取るにはメイクに成功した分の得点で計算します。

 ラバーの勝者は、メイクの得点とボーナス点を足して多かった方の勝利となります。必ずしもラバーを取ったチームの勝利とはならないのでご注意ください。
 ゲームを取ったチームがバルネラブルとして扱われるバルや、12トリック以上取った場合のスラムボーナスなど、より詳しい情報はWikipediaなどをご参照ください。

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コントラクトブリッジの戦略

 コントラクトブリッジの戦略は奥が深くとてもこのページだけでは解説しきれませんが、ここではプレイに関して入門者がある程度トリックを取り、メイクしたりディフェンスできるようになる基礎だけ解説いたします。
 入門者のビッドの場合の心がけですが、以下のような点が重要と思います。

・ビッドする場合は、ウィナー(A、Kなど必ず勝てる強いカード)が揃っているスートで、かつできるだけロング(手札の多い)のスートを選びましょう

・NTをビッドするのは全てのスートでウィナーを多く持っており、手札が偏っていない(バランスの取れた)場合のみとしましょう

 ウィナーが揃っていると強気になりがちですが、そのスートの長さも考慮する必要があると思います。自分はそのスートの手札がいっぱいあるのに、パートナーには全然ないという場合もあるので、パートナーの手札も気にしておく必要があるでしょう。

 プレイの場合の心がけは

・基本的に、ウィナー(A、K)などを出してトリックをできるだけ取り、常にリードを取るようにしましょう。
・攻撃側の場合、コントラクトがNT以外の場合はダミー(パートナー)と協力して切り札のウィナーを活用してトランプスートを刈る(相手チームの切り札スートを使い切らせてしまう)ようにしましょう。
・手札が弱い場合は切り札以外でトリックを取るのは難しいので、短いスート(手札の少ないスート)を早めに使い切り、使い切ったスートがリードされたときに切り札を出せるように(「ラフ」といいます)しましょう。
・NTの場合はとにかく相手にリードを取らせないようにウィナーでつなぎましょう。

 以上のような点をある程度心がければ、入門者の方でもある程度のトリックは取れるようになると思います。

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当サイトのコントラクトブリッジのご紹介

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